風水の基礎知識
風水とは
風水(ふうすい)は、中国の伝統的な考え方のひとつで、自然界の気の流れを利用して、人間の運気を上げたり、悪い運気を払うことを目的としています。風水は、住宅、オフィス、店舗、庭園などの空間について、配置や方位、色、形などの要素に注目し、それらの要素を調和させることで、運気を良くするとされています。
風水の起源は古代中国にさかのぼり、陰陽思想や五行思想など、中国古来の要素を取り入れたものです。風水に対する信仰や実践は、中国をはじめ、アジアや欧米などでも広く行われています。
風水における五行について
風水における五行とは、自然界の5つの基本的なエネルギーを表す概念です。それぞれのエネルギーは、木、火、土、金、水に対応しています。以下に、それぞれの五行の特徴を簡単に説明します。
木(もく)
木は、成長や発展、時の流れを表します。木のエネルギーは、植物や木々から発せられるものとされています。
火(か)
火は、熱、芸術性、争い、知力を表します。火のエネルギーは、太陽や炎、神社や教会などの神聖な場から発せられるものとされています。
土(ど)
土は、安定感や忍耐力、土台などを表します。土のエネルギーは、地面や岩石、陶器などから発せられるものとされています。
金(ごん)
金は、お金や財、楽しみごとや循環を表します。金のエネルギーは、貴金属や宝石などから発せられるものとされています。
水(すい)
水は、女性らしさや男性らしさ、感情や直感を表します。水のエネルギーは、川や湖などの自然の水、または水を象徴する青や黒などの色から発せられるものとされています。
五行は、風水の鑑定において、それぞれのエネルギーがバランスよく配分されるように調整することが大切とされています。例えば、火が強すぎる部屋には土のエネルギーを取り入れることで、バランスをとることができます。
相乗と相剋について
風水における「相乗」(そうじょう)と「相剋」(そうこく)は、先に説明した五行の相互作用を表す言葉です。
相乗とは
2つの要素が互いに相まって、相乗効果を生むことを指します。例えば、風水においては、「水」と「木」は相乗関係にあるとされています。木がこすれることにより火が起こり、火は木を焚べることで大きくなります。また、火は燃え尽きると灰(土)になり、燃え盛った火は土によって収まります。
相剋とは
2つの要素が互いに対立して、悪影響を及ぼすことを指します。例えば、風水においては、「水」と「土」は相剋関係にあるとされています。水は土をドロドロにしてしまい、土は水を濁らせます。
このように、風水における相乗と相剋の理論を理解しておくことで、自分自身や自宅の環境を整えるためのアドバイスを受けたり、風水アイテムを上手に使いこなしたりすることができるのです。
陰陽について
風水における陰陽は、陰と陽の二つの要素を用いて、空間の気を調和させるための考え方です。
陰は暗くて静かな要素で、陽は明るくて活発な要素です。風水においては、部屋の中の物や配置の組み合わせが、陰と陽のバランスをとることで、健康や成功、幸運をもたらすとされています。
陰の要素
女、暗い、水、死、静、夜、黒、低い、冷たい、過去
陽の要素
男、明るい、火、生、動、昼、白、高い、熱い、未来
上記はほんの一例です。一見すると陽が良くて陰が悪いという印象を受けますが、例えば陽の要素をもつ男性の陽が強くなるとイライラや粗暴になりやすくなります。
このように風水においては、陰陽のバランスが大切なのです。